玄應和尚の話

霊雲と桃花

 霊雲和尚は諸国行脚に出た。山の麓でひと休みをした。時は春。遥かに人里を見渡すと、そこは一面に桃花が盛りに咲き…

密師伯と兎

 密師伯みつしはく和尚と洞山とうざん和尚の二人が行脚あんぎゃにでた。歩いていると、そこに突然、白兎が目の前を走…

遺すもの不滅の徳

 人の死に「一人称の死」、「二人称の死」、「三人称の死」、という言い方があります。 一人称の死とは、自分自身の…

只管打坐

只管打坐しかんたざ  曹洞宗の開祖である道元禅師は永平寺(福井県)をお開きになられ、お釈迦様から代々伝授されて…

ムツゴロウの顔

ムツゴロウの顔 色空しきくう未だ分たず、境智きょうち何ぞ立たん、  従来共に住んで、歴劫れきごう名無し 瑩山禅…

主人公

主人公  瑞巌和尚は、毎日毎日、自分自身を「主人公」と呼んで自ら「はい」と返事をし、「醒めているか、心は澄んで…

玄沙百雑碎

玄沙百雑碎①げんしゃひゃくざっさい  十二月八日は、釈迦牟尼仏がお悟りを開いた日です。成道会と言います。涅槃会…

回向返照

回向返照えこうへんしょう  思い起こすと、2001年にアメリカで大変な事件がおこりました。非道かつ悲惨な同時多…

諸悪莫作

諸悪莫作しょあくまくさ  中国は唐の時代、松の枝に乗って坐禅をしている道林という和尚がいました。そこに訪ねてき…

眼横鼻直

眼横鼻直がんのうびちょく  道元禅師が中国での修行からお帰りになって発せられたお言葉で、「眼横鼻直なることを認…

脚下照顧

脚下照顧きゃっかしょうこ  自分の足下を照らし顧みるべし。  これは簡単なようでなかなか出来ないものです。私た…

刹那生滅の道理

  刹那生滅せつなしょうめつの道理  ”一日一夜をふる間に六十四億九万九千九百八十の刹那ありて、五…

五濁の悪世

仏教では世の中が乱れて怪しくなることを「五濁の悪世」と言います。 劫濁こうじょく:悪徳政治がはびこり、怖い病気…

如何なるか是れ仏法の大意

 ご先祖様のお墓参りの際にまず本堂前、仏様に合掌し拝礼をします。親しかった亡き人への思慕や憂傷の念というものは…